FACTORY BASE工房紹介

「家族の歴史」を紡ぐにふさわしい
フォルムを求めて

家具は人の生活に必要不可欠なものであり、暮らしに彩りをそえる大きな役割を持っています。
家族の団欒の場を演出し、家族の絆を深める役目を担います。親から子に譲り渡し、紡いでいく「家族の歴史」となることもあります。
さりげなく存在し、家族の愛と命を映し、輝かせるもの……。だからこそ、家具のデザインには大きな意味があると、松永工房では考えています。
「家族の歴史」を担うに相応しい家具とは。安らぎを得られるフォルムとは。華やぎ慈しむ気持ちを育てるデザインとは...。
松永工房では、デザイン段階で、実物大の板にその形を設計します。それが限りなく実際の暮らしをイメージできるからです。そしてその段階で、製造に至らない製品も多くあります。
要領はよくない方法とはわかっていますが、自信を持って世に送り出す家具を造るには、やはりこの方法しかないと松永工房では考えています。

デザインから試作まで

デザインの進め方は、スケッチからラフの1/10の図面にして、原寸図面を描き、そのあと原寸モデルをつくります。 そのモデルを納得いくまで、何度もやり直してから、本番の試作に入っていきます。
原寸モデルの時点で、構造面において、現場との掛け合い、サイズ感やバランスを見ながら、形が決まっていきます。
カンティーニュでやってきた作り方。何度も原寸レベルでチェックして美しさを求めていく。そのやり方をモダンでも継承して、じっくり作っていきます。

木を選ぶ

松永工房の家具は、ナラ(ブナ科・ナラ属)が使われています。ナラは漢字で「楢」と書き、英語では「Oak(オーク)」と言います。北半球の温帯から熱帯の高地に分布し、日本ではコナラ、ミズナラ、ナラガシワなどが産生します。ナラは重くて硬く、組織が緻密で、高級家具や船舶、建築の用材として使われています。
原生林でのびのび育った高さ30mにもなるナラの大木は、樹液の少ない冬に伐採されます。

家具の耐久性

KOBO家具の優れた耐久性は、信頼のひとつです。永くお使いいただくことを前提に設計し、丁寧に製造されています。

精度(寸法)

家具作りに重要なのは、精度です。使っている素材には、自然素材を多く使用しているため、季節や天候で反ったり、伸び縮みするなど、大きさのばらつきが出ます。それを職人のセンスで見極めながらプラスマイナス0.2mmの寸法精度で、正確なもの作りをします。

精度(塗装)

塗装では、塗りムラが出ないように、また塗料の重ね過ぎで木目の導管をつぶさないように、熟練の塗装職人の感覚によって均等にムラなく仕上げます。一般的な量産家具の製造方法は、パーツに下塗り塗装をして組み立てますが、パーツを組んだ後に塗装を行いますので、本体はしっかりとした作りで、壊れにくく長持ちします。また、塗装の仕上がりが、均一できれいに仕上がります。

こだわりの仕様

ソフトタッチコート

MASTERPIECEのナチュラル部に使用している塗料は、触れた時に感じられる優しい手触り「ソフトフィール感」を持つ塗料を採用しています。
数年かけて試行錯誤を経て開発した特殊な塗料で、これまでの塗料では表現できなかった手触り感と、木材の質感を損なわない上質なマット感の仕上がりです。摩擦抵抗に強く、マット仕上げの弱点であった耐熱性も兼ね備えています。

オリジナル金属パーツの製造

脚や持ち手などの家具パーツは、通常既製品を使用されますが、当社では家具デザインに合わせて金具パーツまでデザイン。オリジナルのパーツを製作して使用し、トータルデザインの雰囲気作りを大切にしています。

引出し、扉のサイレントダンパー

扉や引出しの動きやその時の感触は、高級感を演出する重要なファクターです。騒音を立てず、いつも静かに閉まる家具は使用する人の生活レベルを向上させることに寄与します。また、デリケートなガラス器などを衝撃による破損から守る具体的なメリットもあります。

梨地塗装

古来から漆の技法にも使われた繊細な表面のマットな質感は、触れた時に心地良い手触り感をもたらし、全体の存在感を高めます。 行程は、通常のウレタン塗装をした後に2、3回、梨地用のパウダー塗装を行い、手間をかけた高級塗装です。(梨地用パウダーは、天然素材のためアレルギーなどの問題は、一切ありません)